▪︎ 口コミ
全35件
気になる点
釧路孝仁会記念病院の初期臨床研修は、志望科に真っ直ぐ突き進みたい人には非常にフィットする環境ですが、一方で、すべてのタイプの研修医にとって万能というわけではありません。まず最大の特徴でもある**「志望科への特化」**というカリキュラム。2年目はほぼ完全に自分の希望する診療科に専念できますし、1年目の他科ローテーションも志望科に関連する患者を優先して診られるよう配慮されます。しかしこれは裏を返すと、幅広い分野を“まんべんなく”経験したい人や、研修を通じて進路をじっくり決めたい人にはやや偏りが強すぎると感じるかもしれません。加えて、これは医療面ではなくライフスタイルの話ですが、釧路という土地での生活が“合うかどうか”も重要なポイントです。たしかに福利厚生は手厚く、家賃補助は月8万円まで、院内の3食無料提供もあり、金銭的負担は非常に少ないです。ただし、都市的な娯楽や便利な生活を求める人にとっては、物足りなさや閉塞感を感じることもあるでしょう。逆に、自然が好きだったり、静かな環境を好む人には最高の土地です。
良い点
釧路孝仁会記念病院での初期臨床研修は、志望科が明確に決まっていて、その分野を早くから集中的に学びたい人にとって非常に魅力的なカリキュラム構成となっています。特に脳神経外科・心臓血管外科・循環器内科を志望している場合、2年目には原則としてその志望科に専念した研修が可能です。他の診療科を回らなければならないという制限がないため、将来の専門分野に直結する臨床経験を早い段階で深めていくことができます。1年目においても、たとえば他の科をローテートしている間に、志望科関連の疾患を中心に患者を担当させてもらえるよう調整してもらえることが多く、ただ「回る」だけでなく、「自分の将来に直結する研修」に仕立てることができます。上級医の先生方もそれを理解したうえで指導してくださるため、研修の中に一貫した軸を持たせたい方にとっては理想的な環境だと感じました。また、手術件数の多さや重症例への介入機会が豊富なことも大きな魅力です。脳外科では、実際の手術症例数や緊急オペの多さからも、「現場で生きた臨床」を体で覚えるにはこのうえない環境でした。多くの手技に触れられるので、実技中心の学びを志向する方には非常に合っていると思います。福利厚生面も、遠方からの研修医にとって安心できる体制が整っています。住宅補助は上限8万円まで支給され、実質的な自己負担を大きく軽減してくれますし、病院内での「3食無料の食事提供」も地味ながら非常にありがたいポイントです。当直明けや忙しい日でも食事の心配をせずに済むのは、生活の安定という意味で大きな支えになります。まとめると、「なんとなく色々な科を見てから決めたい」というタイプよりも、明確な志望科があり、そこに力を入れて集中して学びたいという人にこそ適した病院です。指導医の熱意や現場の症例数、カリキュラムの柔軟性といった要素が、しっかりとその思いに応えてくれる環境だと実感しました。専門医への第一歩を、実りある形で踏み出したい方におすすめしたい研修先です。