▪︎ 口コミ
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気になる点
一方で、順天堂静岡病院での研修には課題も存在する。まず、大学病院という性質上、専門科における高度な分業体制が取られており、科によっては初期研修医が関わる範囲に一定の制限が生じる場面がある。特に、専門医が多く在籍する分野では、症例が細分化され、研修医が主体的に診療に携われる割合がやや低いと感じる場合がある。また、症例数が豊富である反面、救急や周術期管理など、総合力が試される現場では忙しさが顕著になり、ワークライフバランスを確保するためには自己管理が求められる。地方都市であるため、一部のサブスペシャリティ症例は本院や他施設への転送となり、超専門領域の経験を深く積むには工夫が必要となる場面もある。また、大学附属という組織特性上、カンファレンスや教育研究業務が多く、臨床以外の業務に時間を割く必要が生じる点も負担となり得る。生活面では、首都圏に比べ娯楽や交通インフラが限定的であり、都市生活を望む研修医にとっては物足りなく感じる可能性がある。さらに、教育環境が整っている反面、自ら積極的に動かないと経験できる領域が偏ることもあり、主体的な姿勢がより強く求められる。これらの点から、同院での研修は恵まれた環境であると同時に、自立心と学習意欲を持ち、主体的に学びと経験を取りに行く姿勢が不可欠かもしれない。
▪︎ 病院情報
総合点
学歴フィルター
忙しさ
研修スタイル
研修医の裁量権
指導医の面倒見の良さ
女性の働きやすさ
マッチ者数/定員(2025年)
37 人/ 37 人
強い科
脳神経外科/消化器外科/内科/産婦人科/救急・ICU/外科/神経内科/消化器内科/小児科/循環器科/呼吸器内科/整形外科
上級医の主な出身大学
順天堂大学/北海道大学/宮崎大学
病床数
633
給与
340,000円/月
救急指定
3次救急
病院見学情報URL
良い点
順天堂静岡病院での研修は、大学病院としての高度専門医療と地域医療の双方を経験できるという点で大変魅力的である。大学附属施設として専門科が幅広く揃い、希少疾患や高度治療に触れる機会が得られるだけでなく、地域唯一の三次救急病院として、急性期・総合診療的な視点も自然と養われる。また、順天堂大学の教育理念である「仁」の精神が現場にも根付いており、医師・看護師・多職種が協力しながら患者中心の医療を実践している点は、医師としての姿勢を学ぶ上で大きな価値がある。指導体制についても、専攻医・指導医の層が厚く、臨床の疑問をすぐに相談できる環境が整っていることは安心材料となる。症例数は都市部の大型病院に比肩するほど多く、一方で研修医が十分に手技や初期対応を経験できる機会も確保されている点は、大規模大学病院と市中病院双方の良いところを併せ持つ特徴である。さらに、静岡という土地は気候が穏やかで生活環境も良く、落ち着いた環境で研修に集中できる。首都圏とも新幹線でアクセスしやすく、帰省や学会参加がしやすいことも利点と言える。総じて、専門性を高めつつ総合力も育成でき、教育的かつ温かい雰囲気の中で成長できる場だと思った。