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気になる点
一方で、この病院での初期研修にはいくつか注意すべき点も存在します。まず最大の課題として挙げられるのが「当直の過酷さ」です。日中こそ比較的ハイポで余裕がある一方、当直はハイパーであり、3時間眠れればラッキーという過酷な勤務状況が常態化している点は、心身への負担が大きく、体力や精神力に自信のない人にとっては厳しい環境となり得ます。実際に、当直のストレスが大きすぎてシフトに入れなくなってしまった研修医も存在しており、その勤務密度の高さが原因でメンタルヘルスに影響を及ぼす可能性があることは見過ごせません。また、当直は月5~6回とやや多めで、日中の勤務が比較的楽であっても、その分を夜間で補っている印象が強く、ワークライフバランスという観点では賛否が分かれるかもしれません。さらに、当直中は研修医の裁量が大きく、オーダーや診療方針の初期判断まで任されることもありますが、その一方で責任の重さに対するプレッシャーも相応に大きくなります。上級医が最終的に責任を取ってくれる体制ではあるものの、判断に迷う場面が多くなることも予想され、ストレス耐性の低い人にとっては負担になり得ます。また、マイナー科志望者にはあまり向かない点も注意が必要です。皮膚科や眼科をはじめとしたマイナー科の研修は十分にカバーされておらず、これらの科を志望している場合には、大学病院での研修を選択した方が適切であると明言されています。これは、将来的にこれらの専門科へ進むことを強く希望している人にとっては大きなデメリットとなります。さらに、病院の立地もややネックとなる可能性があります。最寄り駅である大森駅からは徒歩15分と、駅からのアクセスがやや悪く、天候の悪い日や夜間の移動などでは不便さを感じることもあるでしょう。
良い点
この研修病院の大きな魅力のひとつは、中規模ながらもICUを備えており、重症症例にも一定数触れられるという点です。日常診療においてはハイポ寄りで比較的余裕のある環境が整っており、研修医室も完備されているため、学習や記録などに集中できる物理的環境も整備されています。特に日中の時間帯においては、採血などの雑務から解放されており、17時には業務を終えて帰宅できることも多く、プライベートの時間をしっかり確保しながら、無理のないペースで着実に研修を進められる点は非常に好印象です。また、内科ローテーションが非常に充実しており、膠原病・リウマチを除くほぼすべての内科領域を網羅できるという点は、内科志望の研修医にとって大きな利点です。特に消化器内科や循環器内科に興味がある場合は、そのまま残ることも可能な体制が整っているため、将来的なキャリア形成を見据えた際にも有利と言えるでしょう。自由選択期間が8か月と長めに設定されているのも特徴的で、自身の志望科に深く関わる機会をしっかり確保できる点も見逃せません。これは全国的に見ても貴重な制度設計であり、早期から専門志向の強い研修医にとって大きな魅力となるでしょう。さらに、当直研修では研修医にある程度の裁量が与えられており、救急車対応やウォークイン、病棟対応まで幅広く任せてもらえる環境があります。もちろん、最終判断は上級医が行うものの、実践的な判断力を鍛えるには最適な場であると考えられます。給与面においても、1年目で月額40万円弱、家賃補助などを除いても27万円程度の自由に使える収入があることは、同規模・同地域の病院と比較しても悪くありません。2年目にはさらに収入が上がる見込みがあり、経済的にも安定して研修に臨める体制が整っていると言えます。加えて、研修医の雰囲気としては体力がありハキハキとした人物が多く、全体として活気ある雰囲気が醸成されています。筋トレなどを趣味とする者も多く、健康的な生活習慣を送りながら前向きに研修に取り組んでいる印象です。このような環境下では、ポジティブな刺激を受けながら切磋琢磨できるのも魅力のひとつです。