良い点

大学病院としては、給与水準は比較的良好であり、一般的な大学病院と比較しても「そこそこ貰えている方」だと言える。具体的な金額については個人差があるものの、研修医や若手医師にとっては経済的にある程度余裕を持てるレベルで、特に民間病院と比較して大きく見劣りすることはないとされる。また、福利厚生の一環として職員寮が用意されており、居住環境としては基本的な生活設備が整っているため安心して生活を始めることができる。ただし、入居はあくまで任意であり、病院側から強制されるものではないため、通勤可能な距離に自宅がある場合や自分で住まいを選びたい場合には自由に外部居住を選択できる。出身大学については、大多数が日本大学出身者で構成されているというのが特徴的で、内部進学・進級の色が濃い。そのため、いわゆる“身内意識”が強い傾向にあり、外部大学出身者が入ってくるケースは少数派である。実際、外部からの研修医やスタッフが加入することは珍しいとされ、入職した場合はやや特異な存在として見られることもあるが、逆に言えば目立ちやすく、努力次第で評価されやすい土壌があるとも言える。閉鎖的というわけではなく、実力を認める文化も存在する。立地に関しては非常に恵まれており、首都圏の中でも利便性の高い地域に位置している。特に池袋が至近であるため、日常生活におけるショッピング、食事、娯楽などに関しては非常に充実している。電車やバスといった交通機関のアクセスも良く、通勤や通学はもちろん、他地域への移動もスムーズに行える。都市生活を楽しみながら、病院での勤務に集中できる環境が整っている点は、大きな魅力といえるだろう。

気になる点

給与面については、大学病院という性質上、一般的に高額な報酬が期待できるわけではなく、実際のところ突出して高いわけではない。あくまで「医師として最低限の生活は問題なく営める」といった水準であり、金銭的な見返りを重視する人にとっては物足りなさを感じる可能性もある。特に、民間病院や手術件数が多く手当がつくような外科系病院などと比較すると、給与額には明確な差が出ることもある。もちろん、教育機関としての機能や研究環境を重視する人にとってはそれでも十分な価値があるかもしれないが、経済的報酬を重視したい層にはややインセンティブに欠ける点は否めない。また、この病院に所属する最大の利点の一つは日本大学の医局へのスムーズな入局ルートが確保されていることにあるため、そもそも日本大学への入局を検討していない、あるいは将来的に他大学・他病院でのキャリア構築を考えている人にとっては、ここで研修や勤務を行うことによるメリットが限定的である可能性が高い。言い換えれば、ここでの経験がそのまま次のステップに直結するとは限らないため、キャリア設計においては慎重な検討が必要となるだろう。内部進学や系列との繋がりを活かしてキャリアを築きたい人にとっては適した環境である一方で、外部志向の強い医学生や医師にとっては“やや閉じられた空間”に感じられることもある。このように、将来のビジョンや志向性によって評価が大きく分かれる病院だといえる