良い点

島根大学病院の総合診療医育成センターのサテライト的な立ち位置の病院です。病院の強みは総合診療だと思います。所属する上級医のお人柄はとてもよく、丁寧に指導してくださります。医療資源に限りがあるため、重症例を経験することはできませんが、一つ一つの症例に対して丁寧なフィードバックを受けることができます。その他の科目では、例えば小児科は常勤医１名と応援の医師１名で新生児から中学生までの子どもを診察、治療しており、多忙を極めていますが、その中でも症例に対するフィードバックや診察と手技の指導を丁寧に受けることができました。看護師さんも優しく、手技のアドバイス等をしてくださりました。多くの医師が隣接する出雲市から通勤しているため、時間外になると医師の数が大きく減り、その点が大田市立病院の医療資源のネックになっていると思いますが、放射線科の医師が遠隔で読影をしてくださるようで、診断に困る状況になることは多くないようです。島根大学病院救急部、同総合診療科と連携して、救急専門医と総合診療専門医のダブルボードを５年で達成するというコースが最近始まり、大田病院が外病院の選択実習先になっています。病院が最近に新しくなり、環境は非常に良好です。敷地内にあるレストランは質と量ともに十分で安価でした。研修を担当する病院職員の方がとても面倒見が良く、私も大変お世話になりました。

気になる点

重症例の経験はできません。病院周辺の公共交通環境は貧弱で、自家用車は必須です。島根県の地域枠には、一定期間を県西部で働かなければならない条件がある場合があり、出雲から近く、研修施設として充実しており、給料も良い当病院は大変人気ですが、採用人数が少なかったり、大田市出身の学生が積極的に採用試験を受験したりと、初期研修医としての就職は難しいと聞きます。