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気になる点
希望する研修先、特に人気の市中病院でのたすきがけ研修が、CBTの成績順によって厳格に決定されるという点である。人気の研修先を確保するためには最低でも8割以上の高得点が求められるなど、学力面での競争が非常に激しいことがうかがえる。このため、CBTの成績次第では、思い描いていた研修プランが実現できない可能性があることは、大きなデメリットと言えるだろう。待遇面に関しても、他の病院と比較して必ずしも恵まれているとは言えないようだ。給与水準はそれほど高くなく、家賃補助も不十分であるとの印象を受けた。院内の食堂も価格設定が高めであるなど、日々の生活における経済的な負担を感じる場面があるかもしれない。研修内容については、特に救急の現場において、研修医が主体的にファーストタッチを行う機会が限られているという指摘が見られた。多くの場合、上級医の診療を見学したり補助したりする形が中心となるため、より早期から実践的な経験を積みたいと考える学生にとっては、物足りなさを感じる可能性がある。プログラム全体としても、比較的忙しくなさそうであり、これはワークライフバランスを重視する人にとっては利点となりうる一方で、豊富な症例経験を求める人にとっては欠点と捉えられるかもしれない。その他、建物の古さや院内設備の不足といった物理的な環境面での課題も感じた。
良い点
最大の魅力は、研修医一人ひとりのキャリアプランに柔軟に対応できる、充実した「たすきがけ」制度にあると感じる。具体的には、1年目に神奈川県内に多数存在する人気の市中病院でプライマリ・ケアやcommondiseaseに関する豊富な臨床経験を積み、2年目に大学病院でより専門性の高い疾患や希少疾患に触れるという、理想的な研修モデルを選択できる点が魅力的である。これにより、市中病院での実践的なスキルと大学病院でのアカデミックな視点の両方をバランス良く習得することが可能となる。また、横浜市の重症外傷センターに指定されていることや、三次救急を担っていることから、救急医療に関心を持つ学生にとっては非常に魅力的な環境が提供されていると感じる。多種多様な症例が集まる大学病院の特性上、幅広い疾患を経験できるだけでなく、将来的に横浜市立大学の医局への入局を視野に入れている場合には、研修期間を通じてスムーズな移行が期待できるというキャリアパス上の利点も存在する。さらに、研修環境そのものも良好であると評価されている。全国から多様なバックグラウンドを持つ研修医が集まるため、閉鎖的な雰囲気がなく、互いに切磋琢磨できる風通しの良い環境が形成されている。当直体制も比較的柔軟であり、研修医の自主性が尊重される風土があるため、意欲を示せば様々な手技を経験する機会も得られる。選考過程においても圧迫面接のようなことはなく、和やかな雰囲気で行われるとのこと。